コラム「成年後見（法定後見）の申立−堺支部の場合」　ご相談は堺市堺区の司法書士吉田法務事務所へ

後見事件の進行（大阪家裁堺支部の場合）

後見申立について、申立後の進め方は、大阪家庭裁判所の中でも、管轄の家庭裁判所によって異なります。

大阪家庭裁判所の堺支部では、制度としての「書面審理」は採用されていませんので、事前に申立日の予約を取った後、申立書類は当日持参することになっていました。

但し、令和５年現在の運用では、予約を取らず、申立書類一式を受付に提出しています。

今までの事例では、後見の場合、面接の担当は参与員（民間の方）。
保佐と補助の場合は、家庭裁判所の調査官です。

所要時間は早くて３０分、長くて１時間半程度。

申立書類の内容確認、申立人の方への質問と、逆に、申立人側からの質問にも答えてもらうことができます。

審判が下りるまでの期間は、候補者がそのまま選ばれる場合は、早ければ２〜３日後。

審判が下りた後の流れ

審判書が郵送で届いてから、１ヶ月後に審判が確定。
確定後に、家庭裁判所から東京法務局に、登記の手続きがされます。

選任された後見人等は、確定から１ヶ月以内に、就任時の事務報告書（財産目録、収支予定表）を提出することになります。

郵便事情の悪化もあり、東京法務局の登記事項証明書を取得できるまで、時間がかかるようになり、「審判書＋確定証明書」で各所の届出等をすることが多くなっています。

最近の堺支部の傾向

令和３年に堺支部に申立の事例では、申立人が親族、類型が「後見」、候補者が当事務所の司法書士の事例では、申立人の面接は省略され、書面だけの審査で審判が下りています。

候補者として、親族と司法書士が権限分掌で申し立てた事例でも、書面だけの審査で審判が下りています。

令和４年申立の堺支部の事例では、申立人が本人。類型が「補助」であったため、参与員と調査官の面接が入りました。

本件は、元々「後見」で申立てましたが、先に鑑定が入り、鑑定により類型が「補助」になった後で、面接が入るという流れでした。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（最終更新　令和５年６月３日）　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　堺市の司法書士吉田法務事務所
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　司法書士　吉田浩章